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20社公表情報を比較

生成AIパスポートの受験者は累計11万人——掲載20社の研修に「資格」の話は出てこない

公開: 2026-09-05

先に結論

生成AIパスポートの累計受験者数は2026年6月時点で115,062人(GUGA発表・2026年7月17日)。一方、当サイトが掲載する研修20社のうち、公式サイトでこの資格に触れている社は0社だった(2026年8月27日取得)。導入の目安にするなら、10名以上で使える団体受験の制度があることと、合格率が各回79%前後で高くはないことの両方を踏まえて判断したい。

誰向けか: 生成AIパスポートを社員研修の目標に据えるかどうかを検討している、企業の研修担当者・人事担当者。

  1. 生成AIパスポートは業務に直結した実技試験ではなく、汎用的なAIリテラシーを問う試験である(人材開発支援助成金の対象要件とは別の話)
  2. 個人受験のほかに団体受験の制度があり、10名以上の申込で受験料が10%引きになる
  3. 合格率は各回79%前後で推移している。合格を、実務でAIを使いこなせる証明として扱わない

生成AIパスポートを自分の判断で受けた社員は、研修担当者の目には映らない。業務時間外に個人で申し込み、個人で受験料を払い、合否も本人にしか届かない試験だからだ。会社が把握しているのは、せいぜい休憩室で聞いた「今度受けてみる」のひと言くらいである。

その水面下の動きが、数字になって出てきた。一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が2026年7月17日に発表したところでは、生成AIパスポートの累計受験者数は115,062人に達した。初回試験の実施からおよそ2年8か月での到達だという。

個人の受験(累計)

生成AIパスポートの累計受験者数 115,062人(2026年6月試験終了時点・GUGA発表)

掲載20社の公式サイト

資格(生成AIパスポートなど)に言及している社は0社(2026年8月27日取得)

同じ時期に、当サイトが掲載している研修サービス20社の公式サイトを読み直した。サービス内容の説明・料金・実績・対象規模のどこを探しても、この資格の名前が出てくる社は一つもなかった。研修を売る側と、資格を受ける側とで、話題になっているものがずれている。

受験者数は、回によって大きく動いている

GUGAが試験のたびに公表している結果を並べると、伸び方は一直線ではないとわかる。

試験月受験者数合格者数合格率発表日
2026年2月28,415人22,401人78.84%2026-03-16
2026年4月9,436人7,487人79.35%2026-05-19
2026年6月21,752人17,380人79.90%2026-07-17

2月の28,415人は、当時の各回最多だったとGUGA自身が発表している。4月にいったん9,436人まで落ち、6月には前年同月のおよそ2倍にあたる21,752人まで戻した。回によって数千人単位で上下しながら、累計だけは着実に積み上がっている。

合格率のほうは、ほとんど動いていない。3回とも79%前後である。落とすための試験ではなく、受ければ8割方は通る試験だということになる。

この資格は、何を測っているのか

生成AIパスポートはIBT方式のオンライン試験で、60分・60問。受験資格に制限はなく、協会が公開しているシラバスに沿った基礎知識が出題範囲になる。特定の業務・職種に紐づいた実技試験ではない。

ここが、助成金の対象になる訓練の条件とはかみ合わない部分である。生成AI研修の選び方に書いたとおり、2026年8月3日の改正以降、人材開発支援助成金は「汎用的なプロンプトの使い方を学ぶだけの研修」を対象から外している。生成AIパスポートの受験対策も、性格としてはこちら側に近い。資格の取得そのものを助成金の対象訓練として申請できるかは、この試験の枠組みだけからは判断できない。

団体受験という制度がある

個人が申し込む試験だと決めてかかると、見落とす制度がある。生成AIパスポートには団体受験という申込方法があり、10名以上でまとめて申し込むと受験料が10%引きになる。受験料はもともと1人11,000円(税込)、学生は5,500円(税込)で、10名以上ならこれが9,900円まで下がる。

会社としてこの資格を研修の目標に据えるなら、社員が個々に申し込むより、この制度を使ったほうが窓口も費用も一本化できる。ただし団体受験は申込方法の話であって、研修の中身を保証するものではない。合格率が79%前後だということは、上の表がすでに示している。

資格をどう扱うか

掲載20社が資格に触れていない理由は、対象外だからとは限らない。助成金に触れているのは7社だった、という当サイトの別の集計と同じで、書いていないことは対応していないことを意味しない。ただ、この資格が個人の受験行動としてこれだけ動いている以上、研修担当者の側が知らないままでいる理由もない。

生成AIパスポートを研修の到達目標に置くなら、それが測っているのは汎用的なAIリテラシーであって、自社の業務でAIをどう使うかではないという前提を先に置く。合格した社員が、翌週から業務を変えているとは限らない。そこから先——自社の業務に落とし込む部分——は、資格ではなく研修が引き受ける範囲になる。

受講した研修が、資格取得の先までカバーしていたかどうかは、外からはわからない。当サイトが口コミを集めているのはそのためだ。受講した研修について、良かった点も物足りなかった点も、3分で投稿できる。掲載サービス一覧とあわせて、次に選ぶ誰かの判断材料にしてもらえればと思う。

出典

研修会社20社の公表料金・実績・提供形式は比較ページに、受講した方の声は口コミにまとめています。受講経験のある方は口コミの投稿にご協力ください。