生成AI研修を探すとき、内容の次に目が行くのは「導入◯社」「受講者◯名」といった実績の数字である。大きい数字を見ると、それだけで安心材料になる。当サイトが掲載している20社の公式サイトを1社ずつ確認したところ、この手の数字を何かしら公表していたのは14社だった。
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2026年8月27日に取得した時点の記載である。ここまでは、他の項目の公表率と比べて悪くない数字に見える。ところが、14社の数字を1つの表に並べようとすると、単位がまるで揃っていないことに気づく。
「社数」「人数」「割合」が同じ表に混ざる
14社が出している実績を、そのまま書き写す。
| 会社 | 公表されている実績 |
|---|---|
| AVILEN 生成AI研修サービス | サービス提供1,000社以上/大塚商会へ約8,600名に提供/キリングループで月2,200時間の労働時間削減 |
| インターネット・アカデミー | 1,200社以上が選んだ研修/卒業生30,000人超 |
| AirCourse | 標準コース1,300コース・8,000本以上/2025年に300コース以上をリリース |
| キカガク DX・AI人材育成 | 導入企業数1,000社以上/受講生200,000名以上 |
| GLOBIS 学び放題(法人向け) | 累計受講者150万人突破(個人向け含む) |
| GETT Proskill | 受講後アンケートで満足度90%以上 |
| SAMURAI ENGINEER Biz | 累計指導実績50,000名以上 |
| SHIFT AI for Biz | 導入社数2,500社/受講者数20,000名/満足度82% |
| Schoo for Business | 導入実績約600社超 |
| スキルアップAI | 約1,000社導入/31万人以上を受講・支援/継続支援率90%以上 |
| デジタルグロースアカデミア | 年間150社以上が活用 |
| .Pro AI研修 | 導入30社・延べ400名超 |
| Udemy Business | 国内導入社数約2,000社以上/日経225銘柄における採用率70%以上 |
| リスキル | 研修1,084種類/講師評価5段階で平均4.79 |
数え方
「実績を公表している」とは、導入社数・受講者数・満足度・評価点など、何らかの数値による実績が公式サイトに書かれていることを指す。取得日は2026年8月27日、当社の集計による。
見て分かるとおり、同じ列に「社数」と「人数」と「割合」が並ぶ。AVILENの「1,000社以上」とSAMURAI ENGINEER Bizの「50,000名以上」は、そもそも数えている対象が違う。単純に大小を比べられる形には、まだなっていないのが実情だ。
累計なのか、年間なのかも書いていないことが多い
数字の種類だけでなく、いつからいつまでの数字かという期間の情報も、多くの社で欠けている。デジタルグロースアカデミアだけは「年間150社以上」と期間を明記しているが、残る13社は「累計」なのか「直近1年」なのかを本文で示していない。サービス開始からの累計だとすれば、運営年数が長い会社ほど数字は大きくなって当然で、実績が伸びているのか横ばいなのかまでは、この数字だけでは判断できない。
満足度や評価点も同様である。GETT Proskillの「満足度90%以上」、リスキルの「講師評価平均4.79」は、何名を対象にした集計かが書かれていない。10名の回答でも90%は出せるし、1,000名の回答でも90%は出せる。母数が違えば、同じ90%でも中身はまったくの別物だ。
「個人向けを含む」と、自分で断っている社が1社あった
GLOBISの「累計受講者150万人突破」には、公式サイト自身が「(個人向け含む)」と注記を付けている。GLOBIS 学び放題は法人向けプランと個人向けプランの両方を提供しているサービスで、150万人という数字はそのどちらも合算した値だと読める。
注記の有無を確かめる
「法人向け」「個人向け」を分けずに合算した実績は、GLOBIS以外にもあるかもしれない。ただし他の13社はこの点に触れておらず、当サイトが確認した範囲では判断できない。数字の大きさだけで比較せず、気になる場合は問い合わせで内訳を聞くしかない。
実績を1件も出していない6社
Aidemy Business、インソース、AI×DX寺子屋(EQUES)、トレノケート、富士通ラーニングメディア、ユースフルの6社は、サービスページに数値の実績を載せていなかった。このうちインソースやトレノケートは、研修事業として長い実績を持つことで知られる会社である。書いていない理由は、公表方針の違いであって、実績の有無ではない。
数字を出していない会社に実績を確かめたいなら、直接の問い合わせで「同業種での導入事例はあるか」「何名規模の企業に提供した経験があるか」を聞く方が、公式サイトの数字を待つより早い。
数字を並べる前に、聞くことは3つ
実績の数字を候補選びに使うなら、比べる前に次を先方に確認したほうがいい。
- その数字は累計か、直近1年か
- 対象は自社と近い業種・規模の企業を含むか
- 満足度や評価点なら、回答した人数(母数)は何名か
この3つが揃って初めて、AVILENの「1,000社」とスキルアップAIの「1,000社導入」を同じ土俵で比べられる。揃わないまま並べると、大きい数字を出した会社が優れて見えるだけの表になる。
料金の公表状況を確かめたときも、税込・税抜の表記が混在していて、単位を揃えないと比べられないという同じ壁があった。料金を公表している9社の記事にまとめてある。契約前に確かめる実務的な項目は法人契約前のチェック記事にも書いた。当サイトの掲載社一覧では、ここで挙げた実績の記載を各社のページに転記している。
数字では測れない部分——研修が実際に役立ったか、講師の当たり外れ——は、当サイトが集めている口コミのほうに近い情報がある。
出典
- 当社の集計(掲載20社の公式サイト記載の集計) 取得日2026-08-27
- 各社の実績に関する記載は、上表に記載の公式サイトより転記。数字は変わることがあるため、最新の内容は各社にご確認ください