AI研修ログ

20社公表情報を比較

稟議書の項目名を「DX研修」から書き直すとき、確かめるべきは名前ではなかった

公開: 2026-09-08

先に結論

当サイトが掲載する20社の名前を確認すると、「生成AI」を含む社が6社、「DX」を含む社が2社、「AI」だけを含む社が4社、どちらも含まない社が8社だった(2026年8月27日取得)。名前にAI・DX関連の語を一つも含まない8社の中に、動画学習サービス4社がすべて入っている。社名の語で候補を絞ると、この4社は検索から外れる。

誰向けか: 稟議書や社内向けの研修案内で、研修の呼び方を「DX研修」から書き直そうとしている研修担当者。

  1. 社名や研修名に入っている語(DX・生成AI・AI)は、提供形式や内容を保証する表示ではない
  2. 動画で学ぶ形式のサービスは、社名にAI・DXの語を含まない傾向がある(当サイト掲載20社の実測)
  3. 呼び方を迷ったら、社名ではなく各社のサービス説明(当サイトなら個別ページのsvcNote相当)を読む

稟議書の「研修名」の欄を書き直したことがある人は、少なくないはずだ。去年までは「DX研修」で通っていた申請が、今年は同じ内容なのに書類の通りが悪い。担当者に理由を聞くと、「今どき『DX』はちょっと」と苦笑いされる。ではどう書けばいいのか。「生成AI研修」なのか、「AI研修」なのか。

正直、どちらでもいい気がしていた。研修の中身は変わっていないのだから、書類上のラベルを取り替えるだけの作業だろう、と。だが当サイトが掲載している20社の名前を並べ直したとき、その決めつけは半分しか正しくないと分かった。

「DX」「生成AI」「AI」の入り方は、20社でばらばらだった

掲載している20社の名前を1社ずつ確認し、次の4つに仕分けた(2026年8月27日取得の当社集計)。

名前に入っている語社数
「生成AI」6社
「DX」2社
「AI」(生成AI・DXは含まない)4社
どちらも含まない8社

8 / 20

一番多かったのは、実は「どちらも含まない」8社である。研修会社の名前を思い浮かべるとき、つい「AI」か「DX」のどちらかが付いているものと考えがちだが、当サイトの掲載社に限れば、そう名乗っている社は半分に届かない。

数え方

「名前に含む」とは、サービス名または運営会社名の表記そのものに文字列が入っていることを指す。「生成AI」を含む名前は「AI」の集計から除いた(重複して数えない)。取得日は2026年8月27日。

動画学習サービス4社は、全社がこの3語を含まない側にいた

「どちらも含まない」8社の中身を見ると、性格が2つに割れる。一方は集合研修も手がける従来型の研修会社で、もう一方は動画コンテンツを見放題で提供するタイプのサービスだ。当サイトの分類では、後者は「kind」の欄が研修(kenshu)ではなくeラーニング(elearn)になっている4社にあたる。

この4社の名前を、AI・DX・生成AIのどの語とも突き合わせてみた。4社とも該当なしだった。動画で学ぶ形式のサービスは、社名に生成AIともDXともAIとも書いていない。

見落としが起きる場所

稟議書や比較検討の初期段階で「AI研修」「DX研修」という語で候補を探すと、この4社は検索の網に最初から掛からない。svcNoteを読むと、この4社もAI関連のコースを扱っているという記載はあるのに、社名だけを手がかりにすると存在ごと見えなくなる。

裏を返せば、社名に「AI」や「生成AI」が入っている16社は、全社が研修(kenshu)に分類される会社だった。eラーニング動画の見放題サービスという業態は、少なくとも当サイトの掲載社の範囲では、名前にこの種の語を使わない。

同じ語を名乗っていても、提供形式は一致しない

名前の語がそろえば、提供している形式もそろっていそうなものだ。実際には、そうならなかった。

「生成AI」を名乗る6社は、公式サイトの記載を確認する限り、6社とも両方を掲げている(動画によるeラーニングと、講師によるライブ研修)。一方、「DX」を名乗る2社は、2社ともeラーニングのみで、ライブ研修の記載は見当たらなかった。

数字だけ見ると綺麗に分かれているように見えるが、ここは慎重に扱いたい。「DX」を名乗る社は当サイトの掲載範囲でわずか2社しかなく、この2社で言い切れることは少ない。しかも数えているのは公式サイトへの記載の有無であって、実際に対応できるかどうかではない。6つの軸で20社を並べた記事で書いたとおり、記載が薄いことは対応していないことの証明にはならない。

名前の語が同じでも

「AI」だけを名乗る4社の中には、eラーニングとライブ研修の両方を掲げる社と、公式サイトの記載からはどちらも読み取れない社が混在する。名前が同じカテゴリーでも、中身は一様ではない。

名前の語が違っても

「どちらも含まない」8社の中にも、集合研修まで一通り揃えた社と、動画視聴に限られる社の両方がある。名前の外側にいる社を、まとめて同じ扱いにはできない。

結局、稟議書に何と書くべきか

ここまでの数字が示しているのは、名前の付け方そのものに正解不正解があるという話ではない。「DX研修」と書いても「AI研修」と書いても、社内の決裁が通るならどちらでも構わない。問題は、その言葉を検索や比較の入り口として使ったときに起きる。名前という表面だけを頼りに候補を絞ると、動画学習サービスの4社のように、名乗り方が違うだけで中身が合っている選択肢を取りこぼす。

当サイトの掲載サービス一覧は、社名の語ではなく提供形式・料金・実績といった項目で20社を並べている。稟議書の項目名を何と書くかは、正直どちらでもいい。ただ、その研修を選ぶ段階では、名前の外側にある社まで含めて読んでから決めたほうがいい。当サイトの編集方針も、社名の印象ではなく公表情報の中身を基準に掲載している、という立場を取っている。

出典

  • 当社の集計(掲載20社の公式サイト記載の集計) 取得日2026-08-27
  • 各社の名称・提供形式に関する記載は各社公式サイトより転記。内容は変わることがあるため、最新の内容は各社にご確認ください

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