比較表を作っていて、手が止まった欄があった。当サイトが掲載している20社の情報を、提供形式で仕分け直していたときのことだ。社によって形はいろいろだろうとは思っていた。ところが数え終えてみると、想像していたより極端だった。6つある欄が、6つとも埋まっている社がある一方で、1つも埋まっていない社もある。0から6まで、途中を飛ばさず数字がそろっていた。
軸は6つ。数えているのは記載の有無だけ
当サイトが見ているのは、eラーニング(動画などで各自が学ぶ形式)、集合研修(講師によるライブ形式の研修)、カスタマイズ対応(自社の内容に合わせた調整)、伴走支援(研修が終わったあとも継続して支援する形)、助成金(申請サポートについての記載)、アセスメント(受講後の効果測定や診断)の6つである。20社ぶんの公式サイトを1社ずつ読み、この6項目について記載があるかどうかだけを数えた(2026年8月27日取得)。
見ているのは記載の有無だけ
数えているのは「公式サイトに記載があるか」であって、そのサービスが対応しているかどうかではない。記載が無い項目でも、問い合わせれば対応してもらえることは十分にある。
軸ごとの記載社数は、次のようになった。
| 軸 | 内容 | 記載のある社数 |
|---|---|---|
| eラーニング | 動画などで個人が学ぶ形式 | 17社 |
| 集合研修 | 講師によるライブ形式の研修 | 11社 |
| カスタマイズ | 自社の内容に合わせた調整 | 13社 |
| 伴走支援 | 研修後も継続して支援する形 | 13社 |
| 助成金 | 申請サポートについての記載 | 7社 |
| アセスメント | 受講後の効果測定・診断 | 12社 |
eラーニングは17社と、単独では最も多い。動画で学ぶ形式は、多くの社にとって足場になりやすいということなのだろう。一方で助成金は7社にとどまる。ここまでは軸ごとの多寡であって、1社が何個の軸を持っているかは、まだ見えていない。
0から6まで、抜けなく数字が並んだ
社ごとに、6つのうちいくつの軸に記載があるかを数え直す。
| 記載のある軸の数 | 社数 |
|---|---|
| 6 | 2社 |
| 5 | 6社 |
| 4 | 4社 |
| 3 | 2社 |
| 2 | 4社 |
| 1 | 1社 |
| 0 | 1社 |
0〜6
きれいに山なりになるだろうと予想していた。実際には裾野まで途切れずに数字が出た。1社だけ、6つのどれにも記載がなかった。研修会社としての体裁は整っているが、法人向けの提供形式について、取得した公式サイトのページに具体的な記載が見つからなかった、というのが実情である。記載が薄いことは、その社の実体を疑う理由にはならない。ページの作り方の違いでしかないことのほうが多い。
軸の数がそのまま優劣を示すわけではないことは、掲載の中立性の方針に書いたとおりで、この記事でも変わらない。ここから先は、軸の数が近い社どうしを見ても、あるいは離れた社どうしを見ても、その差が何を意味しないかを確かめていく。
同じ6でも、二社の中身は違う
6つの軸すべてに記載があった2社は、SHIFT AI for BizとトレノケートのAI研修である。軸の数だけを見れば並んでいるように映るが、公式サイトに書かれている中身を読むと、性格はむしろ逆に近い。
SHIFT AI for Biz
伴走型のプログラムが1本。eラーニングとワークショップを組み合わせ、専任の担当者が効果測定まで継続して伴走する。価格は300,000円(税抜)/1名(リスキリングコース、2026-08-27取得)。
トレノケート AI研修
コースが目的別に多数分かれている。「ChatGPTで学ぶ生成AIビジネス活用」33,000円から「AIビジネス企画 実践編」165,000円まで、単価が公表された講座を選ぶ形(2026-08-27取得)。
一方は伴走を前提にした1本のプログラム、もう一方は単発の講座を選んで組み合わせる形だ。軸の数が同じだからといって、同じ買い方ができるわけではない。6という数字が教えてくれるのは「6項目のどれかに触れている」ことまでで、その先の「どんな形で触れているか」までは、表からは分からない。
軸が少ない側にも、理由があった
軸が3つ以下だった7社の内訳を見ると、単に情報が薄いわけではなさそうな社が混じっていた。AirCourse、GLOBIS 学び放題、Schoo for Business、Udemy Businessの4社である。この4社に共通するのは、もともと動画学習の視聴サービスとして作られていて、研修会社が持つような集合研修や伴走支援を、事業の形として持っていないという点だ。持っていないというより、その事業では最初から扱っていない項目だと言ったほうが近い。
7社のうち残る3社は、AI×DX寺子屋(EQUES)、スキルアップAI、リスキルである。こちらは動画視聴に限らない研修会社でありながら軸が少ない。同じ「軸が少ない」でも、動画学習サービスとしての性質による社と、公式サイトの書き方による社とが、同じ表の中に混ざっている。
使うなら、確かめる場所はここ
軸の数は、比較の出発点として使える。ただし、そこで止まるための数字ではない。同じ数の社を見つけたら、公式サイトの本文まで戻って、価格の単位や提供形態の説明を読み直す。数が少ない社を見つけたら、動画学習サービスなのか研修会社なのかをまず確かめる。それだけで、6という数字と0という数字の意味は、だいぶ違って見えてくるはずだ。
掲載サービス一覧には、20社それぞれの個別ページに、この6つの軸の内訳を載せている。表の欄を埋めるところまでは当サイトの仕事だが、埋まった欄をどう読むかは、比較する側の手元に残る。
出典
- 当社の集計(掲載20社の公式サイト記載の集計) 取得日2026-08-27
- 各社の提供形式・価格に関する記載は、各社公式サイトより転記。内容・条件は変わることがあるため、最新の内容は各社にご確認ください